私の区議会活動の6期が終わろうとする今、昭和54年初当選以来、議員としての今日までを省みますと、24年間の一日一日が皆様に支えられた日々であり、その節目の平成15年第一回定例会も無事議了致しました。
ご案内の通りこの定例会は、新年度(平成15年度)に向けた予算委員会が中心であります。
予算委員会での私が所属する会派集約を表明させて頂きます。
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私は、練馬区議会自由民主党を代表して議案第1号・平成15年度練馬区一般会計予算ならびに議案第2号から議案第7号までの6特別会計予算について、原案に賛成の立場から意見表明を行います。
戦後最大の経済不況が我が国を包んでおります。我が練馬区においてもその影響は深刻であります。当初予算では歳入の一般財源が2年連続して減少し、一方、歳出面では生活保護費をはじめとする扶助費が前年に比べて11%を超える伸びを示すなど、財政構造は厳しさを一段と増していることが明らかになりました。
そうした中、岩波区長は、区政が区民生活の防波堤となるべく、区民の多様な要望に積極的に対応され、前年比1.3%増となる積極予算を編成したところであります。とりわけ、区内中小企業や商店経営のおかれた状況を踏まえ、工事請負費は対前年15.1%増とし、商業振興への助成拡大・観光施策の新規取り組みなど、きめ細かな配慮が随所になされています。経済活性化を目指そうとする予算編成の姿勢を、我が会派は高く評価するものであります。
さて、岩波三郎区長におかれましては、今期をもってご勇退なさるとおききいたしております。昭和62年に第11代区長としてご就任以来4期16年間にわたり、練馬区の先頭に立って、まさに粉骨砕身のご尽力をいただいたことに対しまして、深く敬意を表するとともに厚くお礼を申し上げる次第であります。
かつて練馬格差といわれていた当区の公共施設のサービス水準は、いまや立派にレベルアップが図られてきました。地域の拠点となる駅前も見違えるほどに整備が進みました。福祉や教育施策もますます充実してきております。
政策には賛成・反対さまざまな意見がつきものですが、岩波区長は、いつも自らの信念を大事にされ、粘り強く対応され、難問の数々を解決されてきました。また、アイデア区長として、各種の先駆的取り組みをされてきたことは広く区民が知るところであります。今日の練馬区政が誇り高きものとしてあるのは、岩波区長のリーダーシップに負う所が極めて大きいと考えるのは私だけではございません。区長が常々言われている「行政は練馬区民に対して暖かな思いやりと尊敬の心をもつこと、そして、区民のために尽くすこと」という精神は、これからも多くの職員の心の中に受け継がれていくことと存じます。区民の福祉向上に向けた長い間のご努力、本当にありがとうございました。
次に、平成15年度予算について申し上げます。
まず、行政改革についてであります。87名の職員削減により、9億円余の削減を図るとともに、事務事業評価制度の導入によりすべての事業の費用対効果を検証したこと、また、補助金のあり方についてもルール化して取り組むなど、第二次行政改革計画の集大成として積極的に成果を示しております。
第二に、区民の健康を守るための施策として、順天堂病院の整備促進および桜台と関の二つの保健相談所の移転整備に着手することといたしております。
第三に、高齢者の自立を支えるために、「御用聞き福祉」を発展させて「見守りネットワーク」を構築することとしております。
第四に、きめ細かな教育の一環として、新たに「ネリマフレンド」「こころの相談員」事業など不登校対策を拡充することとしております。
第五に、まちづくりへの取り組みとして、土支田地区の区画整理および石神井公園駅付近の連続立体化に関連した周辺まちづくり事業を推進いたします。
第六に、地域経済活性化に関して「るるぶ・練馬」の発行など観光施策の新たな展開を始めることといたしております。
このように、限られた財源の中で重点事業を明確化するとともに、財源確保として、基金や起債を有効に活用するなど財政運営上の工夫も図られているところであります。
以上新年度予算の取り組みを評価しつつ、延べ10日間にわたる予算特別委員会における活発な論議と区民の皆様からの要望を受け、我が会派としての意見と要望を各款にわたり申し上げます。
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議会費・総務費 |
1 |
人事管理システムについては、電算カードで処理できる体制づくりをされたい。 |
2 |
公共施設光熱費の一元管理を進め、より以上の無駄を省く体制づくりをされたい。 |
3 |
接遇はただ、様と呼ぶだけでなく意識改革をせよ。また、職員が希望する研修のアンケート調査をされたい。
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4 |
くらしの便利帳に区内郵便番号表の掲載されたい。また、防災ガイドを同時掲載出来る様研究されたい。
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5 |
広域防災避難場所として指定されている中野区立北江古田公園と、区内を結ぶ橋梁等の避難経路の確保をされたい。
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6 |
石神井庁舎大規模改修は利用者の立場にたって早期完成されたい。
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7 |
中村北分館を始め賃借施設の契約については、近々の経済状況を踏まえた契約交渉をされたい。併せて契約期間も慎重に決定されたい。
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8 |
国際交流にあたり、イプスウィチ市との10周年の際には、派遣生徒については男女を問わず、2名派遣されると共に幅広い交流に努められたい。
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9 |
統一地方選挙の開票は予定どおり即日とし、速やかな結果発表をされたい。
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区民費・産業経済費 |
1 |
収納担当課の新設にともない、収入未済の一掃に向けて、徴収専門の職員の配置を新年度にされたい。
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2 |
文化振興協会や区民勤労者福祉サービスセンター等の外郭団体の自立に向けた取り組みを積極的にすすめられたい。
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3 |
農地土壌残留農薬検査については、確かな検査のもと、区民の不安を払拭するアピールをされ、また農業従事者の健康にも留意されたい。
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4 |
農業後継者育成対策事業については、都市農業振興の柱であり関係機関への働きかけを一段と努められると共に、「農業サポーター制度」といった制度を創設し、万全の都市農業振興体制を構築されたい。
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5 |
住基カード発行手数料については、安全に万全の注意を払い、安価にされるよう努力され、カード発行の周知も徹底されたい。
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6 |
いきいき商店街支援事業制度の周知を徹底され、商店街補助予算は都の補助金にかかわらず充分な予算措置をされたい。また、都の補助事業の事務処理の遅れには前向きに善処されたい。
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7 |
にぎわい商店街支援事業補助金を中元時期にも対応されたい。
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8 |
観光ガイドブック出版にあたり、民間の優れた点を吸収し区政に反映されると共に、経費に不足が生じないよう努力されたい。
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保健福祉費 |
1 |
保健福祉部の組織改正については、組織改正の意図が生かされるよう、人事配置についても、適材適所を考えて慎重にされたい。また、組織改正により障害を持つ方々に喜ばれるよう、福祉施策の展開に努力されたい。
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2 |
障害を持つ幼児のデイサービス運営については、費用等の負担が過剰にならぬよう、十分に配慮されたい。
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3 |
福祉サービス苦情委員会が、一年中仕事が無かったというように、施策の運営をされたい。
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4 |
新しい福祉施策にあたり、グリーンペーパーの内容を踏まえ、新規事業への対応を積極的に進められたい。併せて費用対効果や受益に対する適正な負担などの視点から、不断の見直しをされたい。
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5 |
緊急ショートステイ事業への要望は強く対応しきれていない。在宅介護の基盤整備の観点からショートステイ専門施設の新設をされたい。
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6 |
新病院の早期リハビリ対応は高く評価する。介護予防の面からもパワーリハビリを進め高齢者の体力強化を図られたい。
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7 |
介護認定審査の審査件数が急増しており、介護の入口の大変大事な業務であるので、安定した運営に努められたい。
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児童・少年費 |
1 |
保育園の保育料の収入未済が1億9千万円ある。公平性を保つ上からも収入未済一掃に向けた、大胆な取り組みを進められたい。
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2 |
子ども家庭支援センターの業務部門を本庁舎内にも設置され、情報一元化のため相談専門係の配置をされたい。
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3 |
児童虐待マニュアルに、厚生労働省の研究班の調査の動向を踏まえて親への指導充実を図られたい。
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4 |
医療費助成事業の継続と夜間救急クリニック、また休日夜間事業の事業展開の一層の充実を図られたい。
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5 |
文書管理システムについては、統一仕様と互換性に配慮した、システム作りと整備をされたい。
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6 |
青年活動団体補助金事業は、今以上の区報等のPRに勤め一層の充実をされたい。
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7 |
保育園行政は待機児解消を重点に考え、一層の民間委託化をされたい。
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8 |
学童クラブの運営と増設は、借り上げ建物を利用し、民間活力を導入されたい。
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環境清掃費 |
1 |
清掃作業の現場の職員体制においては、区政運営の先頭を切って民間委託に向けて、実現を図られたい。
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2 |
平成17年度までの特例期間中に、安定した事業運営と実現可能な地域処理方式の構築するため、労使の問題だけでなく、真の区民の立場に立った結論を出されたい。
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3 |
空き地・空家・団地内への不法投棄や、ゴミ集積による環境悪化を防止する施策を検討されたい。
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4 |
ディーゼル車排ガス規制に対する補助施策を高く評価する。事業実施の周知徹底に努められると共に受付体性に万全を期されたい。
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5 |
再資源集団回収の抜き取り対策を更に強化されたい。
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6 |
外環道の整備計画の進捗にあわせて、石神井公園、三宝寺池周辺の自然や水を守る背策を検討されたい。
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7 |
今後も区民と様々な機会を捉えて、新しいごみ出しルールの方策を検討されたい。
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8 |
カラス防止ネットについては、管理方法についても十分な指導をされたい。
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9 |
清掃車両の火災をなくすために、消防署と連携をとりながら、区民に対しより効果的な周知をされたい。
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10 |
廃棄物の処理については、他の自治体と十分連携をとりながら、積極的に国に働きかけられたい。
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都市整備・土木 |
1 |
大泉学園北口バス操作場の再開発は、西武鉄道のペースでなく区の公共的な機能を中心に立案されたい。
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2 |
都市計画道路(放射7号・156号線)の先行区域の早期整備と、残り部分の格上げを強く東京都に要望されたい。
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3 |
保谷駅周辺の自転車駐車場の料金体系を公平性の観点から、大きな問題であるので、西東京市の施設に練馬区民分のスペースを確保をされる等、料金面で区別がないよう努力されたい。
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4 |
公共駐車場の運営管理は、都市整備公社でなく純民間会社に任されたい。
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5 |
外環道の南伸については、PI協議会を真摯に見守ると共に、大深度地下法による地下構造にとらわれることなく、地下部の利用と一体となった整備に努められたい。
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6 |
上石神井駅周辺まちづくりに対して支援に努めると共に西武新宿線区内沿線全域での鉄道立体交差化に向けて、関係機関や関係区との検討を更に進められたい。
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7 |
補助132号線事業化にあたっては、残地も緑化の為買収されたい。
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8 |
鉄道立体交差化については、部分的にでも踏切をなくし、事業効果を早期に発揮されたい。併せて、石神井公園駅前にふさわしい駅前広場を計画されたい。
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教育費 |
1 |
中村・豊玉地域の体育館を早期に建設されたい。
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2 |
中学生海外派遣は、各校2名ずつ派遣されたい。
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3 |
石神井公園プールの管理棟を含め、通年利用してない施設については、有効利用できるよう検討されたい。
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4 |
大泉中の第二屋内体育館の建設に続いて、次なる中学校の第二屋体の基本設計費を計上されたい。
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5 |
廃止になるLL機器教室を有効に利用されたい。
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6 |
区立小中学校のPC賃借料は、5年契約でなく3年契約の期間の契約に対処されると共に、低廉でしかも高いスペックの最新機器で対応されたい。
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7 |
移動図書館は廃止方向で検討されたい。
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8 |
図書館無断貸し出し防止装置を、光が丘図書館外にも設置されたい。
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9 |
光が丘地区の幼稚園は、定員充足率や地域性にかんがみて早急に統廃合されたい。又浮いた財源は公私格差是正に予算化されると共に、施設は心身障害者の幼児部門の充実に振り向けられたい。
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10 |
「心のふれあい相談員」「ネリマフレンド派遣」事業は、地域の教育力を活用することで評価できるが、同時に「家庭の教育力」「学校の教育力」の水準向上を含め課題の解消に努められたい。
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11 |
教職員住宅は一部の方のための福利厚生であるので、家賃は近隣相場にあわせるよう検討されたい。また、豊玉小内にある教職員組合事務所を教職員住宅内に有料で貸し出されたい。
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12 |
豊玉小内にある教職員組合事務所は、教育上学童に違和感があり使用目的としては問題である。当場所を学童クラブに変更されたい。
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13 |
学田公園野球場の平日利用は、学童の野球目的で開放されたい。
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14 |
中学1年生臨海学校は、今後も継続されたい。また、引率教員は各学校で責任を持って対応されたい。
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15 |
中学校のクラブ活動は、管理顧問問題を含め早急に改善されたい。また、外部指導員への謝礼の格差をなくすため、基準を設けられたい。
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公債費 |
1 |
新規事業、組織改正については、今後数字に反映されるような予算編成をされたい。
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2 |
証明書等の自動交付機等による発行など、区民ニーズに応えられる行政サービスを構築されたい。
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3 |
放置自転車の一掃に向け、引取り手数料の見直しなど、抜本的な対策をこうじられたい。
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4 |
西武新宿の踏切りの拡巾や、踏切りに接する道路や橋の拡巾により、歩行者の安全を確保されたい。
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5 |
武蔵関公園のトイレを新設されたい。
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6 |
リサイクルセンターを、児童・生徒の環境教育に資するよう教育現場に指導されたい。また、リサイクルセンターの運営は、地域に活性を与えるよう努められたい。
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7 |
補助230号線は、国の「一体開発型街路事業」制度をフルに活用し早期に整備されたい。併せて地下鉄「大江戸線」の大泉学園までの延伸も早期に実現されたい。
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8 |
緊急地域雇用創出特別補助を有効利用し、真水の雇用の創出に努力されたい。
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